FD3S シングルタービン&Vマウントキット装着作業の紹介です。

★シングルタービン&Vマウントキット装着★

前編

前回、駆動系をいっきにグレードアップしたHi君のFD。
パワーアップ関係ではまだまだライバルたちに差がありました。
吸排気系プラスCPUでブーストアップという
ごくごく定番のチューニング内容です。

「10万キロが近づいてきたから、そろそろエンジンがヤバイかなあ?」
なんて話しをしていた矢先にHi君から電話。
「エンジンが掛からなくなってディーラーに持って帰ってもらったんですよ〜」
「調べたら圧縮が無いって言われたんです・・・」

あらら、遂に来ちゃいましたか〜〜!
そうなるとオーバーホールかリビルトエンジンにするしか無いですね。
ディーラーから
「オートエグゼ」に出せるということなので
ウチとは関係のないところで作業が終わるはずだったのですが・・・

エンジンを降ろしてみると、なんとタービンのEXハウジングに
クラックが入っていたようなんです。
ところがFDの純正タービンはメチャ高なんですよね。
同じぐらいの価格帯でシングルタービンのキットが発売されていますから
「どうせ換えるならシングルにしようか」っていうのは当然の選択です。

シングルタービンにするならインタークーラーも純正だと容量不足。
どうせインタークーラー換えるならVマウントにしちゃおうか。
と、いつものように「どうせなら」が積み重なって
けっこう大掛かりな話しになってきました。

トータル予算の関係もありますので、タービンキットは「HKS」
TO4Sのキットに決定!
(なにしろディーラーに払うエンジン代もありますから・・・)
まあ、日頃は奥さんが街中で乗るんだから
あまりでかいタービン付けてもマズイでしょうし
このキットならエアポンプ対応で車検もOKですから。

Vマウントは迷わず「ナイトスポーツ」に決定!
タービンキットとの組み合わせを考えればHKSにしたほうが
作業はラクなんだろうなとは思ったのですが・・・
現状でラジエターがノーマルだったので、HKSのVマウントだと
大容量ラジエターをプラスしなくちゃいけなくなります。
それに過去の作業から製品のクオリティも判断して決定しました。

エンジンの積み替えが終わったとのディーラーからの連絡を受けて
車を引き取りに行って作業開始です。



 

タービンキットとVマウントの作業が同時進行のため
最初に両方の純正パーツをバンバン外します。
もちろんバンパーやラジエターも・・・



 

エンジンを載せた時にタービンは付けないでおいてもらったので
ごらんの状態になっています。
どちらにしろ一番に外すものですからね。



 

さすがHKS、いつものように丁寧な説明書です。



 

FDのシーケンシャルはエアーの配管が複雑につながって
コントロールするシステムになっています。
当然この配管類は不要になりますので、外せる物はドンドン外していきます。
修理書の配管図とニラメッコしながら
HKSの説明書とは違う方法でパーツを外してやりました。
おかげでエンジン廻りはけっこうスッキリしましたよ。



 

かなりの熱量になると思われるので
耐熱布を使って各部のパーツを保護してやります。
と、書くのは簡単なんだけど、この作業がすごく大変!
今回の作業のなかでこの耐熱処理が一番時間をとられました。
なにしろタービン廻りにホースやらパイプやらが多いこと多いこと・・・
キットの中に耐熱布が入っていたのですが
ぜ〜〜んぜん足りませんでした。
HKSさんもっとたくさん入れといてョ!



 

いよいよ本作業に突入です。
まずはEXマニにウエストゲートをセットします。



 

EXマニをエンジンに固定します。



 

タービンの登場です。
いや〜〜それにしてもデカイ!!
これでも各社のタービンキットの中では小さいほうなんですから
ほかのはどれだけデカイんでしょうかね。
まあ、2個のタービンが1個になるんだから
これぐらいのサイズは当然なんでしょうけどね。



 

タービンにオイルのインレットフランジや
アウトレットパイプを付けていきます。
が、この作業があとで裏目にでます・・・



 

タービンをEXマニに固定しようとしたところ
ココのナットが締めれない!!
アウトレットパイプに当たって、工具のふり幅が取れないんです。
しかたなく一度アウトレットパイプを外しました。
説明書には先に付けるって書いてあったのに〜〜!



 

タービンが固定できました。
やっぱしでかいタービンはカッチョイイ〜〜!



 

説明書ではタービンとの干渉を避けるため
ヒーターパイプはカットしてホースを使って迂回させるようになっていたんですが
曲げ加工をして位置をズラすことでカットしないでいけました。
もちろん耐熱は念入りにやってますよ。



 

フロントパイプを仮止めしてみます。
ウエストゲートからのアウトレットパイプも付きますので
狭いスペースを目いっぱい使ってます。
おかげでウエストゲートにつなげるブーストコントロール用の
ホースを通すのに悩んでしまいます。



 

フロントパイプやタービンの熱がなるべく影響しない部分
という事でこの位置を通しました。
耐熱布もグルグル巻きです。



 

ホースのレイアウトはご覧のかんじになりました。
ミッションの下を通して助手席側から立ち上げれば
熱の影響は受けにくくなるんでしょうけど
ホースが長くなるのでブーストコントロールの
レスポンスに悪影響が出てしまいますよね。



 

ステアリングのロッドと遮熱板とのクリアランスもギリギリ。



 

エアポンプも装着OK。
これで車検も問題なしですね。
パイプ類にはもちろん耐熱布を・・・



 

チャンバーパイプを固定してブーストコントローラーの
ホースを配管してやります。
こちらも耐熱布で遮熱です!



 

タワーバーとチャンバーパイプが干渉してしまいました。
説明書には「カラーをはさんでタワーバーを上げる」とあったのですが
ボンネットとの位置関係で今以上に上げることができません。
そこでタワーバーの下面を削って逃げを作りました。
さらにスポンジを貼って接触面を保護。



 

タワーバーを削ってもクリアランスはこの程度。
あまり削りすぎてタワーバーの強度が落ちても困るし・・・


さあ、続いてはVマウントの装着に入ります。

 

後編」に続く!