レガシィWに4POTキャリパーを装着した作業の紹介です。

★レガシィワゴンに4POTキャリパー装着★

当店の走行会にも毎回参加してくれているヴァルキリさん。
ジムカーナ等にもエントリーしているのですが
やはりワゴンなので車重が重くブレーキに不満がでてきました。
現状でもノーマルからはチューニングしてあるのですが
ここは思い切って大径ローターの4POTにグレードアップ。
フロントだけでなくリアローターもデカくすることになりました。



 

フロントは現在スバル純正の4POTに交換済。
これでもブレーキの効きは悪いんだそうです。
やはり重いクルマだからですかねえ・・・



 

今回チョイスしたのはプロジェクトμの「鍛造4POTキャリパー」です。
アルミ削り出しのレーシングキャリパーに比べて
リーズナブルな価格設定が魅力ですね。



 

純正に比べるとこんなにデカくなります。
アルマイト仕上げではなく塗装なのがちょっとサミシイとこですが・・・



 

まずは純正を外して専用ブラケットを固定します。



 

続いてローターの比較です。
径のデカさは一目瞭然。
キットのローターは2ピースでベルハウジングは
アルミ製で軽量化をしています。
と、言っても純正よりは重くなりますが・・・
(こんだけデカけりゃ当然ですね)



 

並べてみるとこんなに違う!!! 



 

ローターを装着。



 

 続いてキャリパーを固定します。 



 

このキャリパーキットは1個のピストンが1枚のパットを押さえる
4パットタイプになっています。
ローターの厚みも厚いし、よく効きそうですね。



 

ブレーキホースも専用品になります。



 

キャリパーがデカくなったので今まで装着していたホイールだと
当たってしまうので、ホイールも交換となりました。
ただ、このキャリパーキットは発売されたばかりなので
データを持っているホイールメーカーが無いんですよ。
そこでプロμから寸法表を送ってもらって探したところ
ウエッズの「SA-70」が装着可ということで決定!



 

それでもクリアランスはこの程度。
バランスウエイトも貼れないぐらいカツカツです。
このキャリパーはホイール選びに苦労しそうですね・・・



 

お次はリアです。
こちらもスバル純正の2POTにチューニング済。
今回はキャリパーはそのまま使って大径化するキットが
あるメーカーから発売になっているのでそれを装着します。
注文から納品までイロイロあったのですが
やっと入ってきたので作業開始です。



 

キャリパーをオフセットさせるためのブラケットを装着するには
バックプレートの一部を削らないといけません。



 

ブラケットを固定します。
先ほどの加工は外側のボルト(キャリパー固定用)の
アタマの逃げを作る加工だったんです。

 

 

さあローターの登場です。
こちらも見るからにデカいです!!

 

 

フロント用と同じぐらいの違いですかねえ。
前後ともによく効きそうです。

 

 

リアはセンターのベルハウジングが
サイドブレーキ用のドラムも兼ねている関係で
材質はアルミではなく鉄製です。

 

 

ここで問題発生!
ローターの厚みがノーマルの18ミリから22ミリになったので
ほとんど接触するぐらいのクリアランスに・・・
キャリパーの開口部が23ミリですので片側0.5ミリってことですね。
さすがにこのクリアランスじゃあマズイでしょう。
キャリパー位置の調整用ワッシャーがキットに
付属していましたが、厚みが1ミリもあるんですよ!
0.5ミリのクリアランスを調整するのに
1ミリ厚のワッシャじゃ無理じゃっちゅうねん!!!

 

 

と、言うことでキャリパーを加工してやりました。
最小限のクリアランスですが、キャリパー自体は
動かないので問題は無いでしょうね。
それにしてももうちょっと考えて製品化して欲しいもんですね。
純正2POT用として発売してるのにこんな状態だとお粗末すぎですよね。
聞いたことの無いメーカーだったのでイヤな予感はしていましたが・・・

 

 

そんなこんなでやっとこさ完了です。
ただ、ローターの面積が広すぎてパットが当たらない部分が
できてしまうんですよ。
新品の時はいいけどローターがサビてくるとちょっとカッコ悪いかも・・・

さあ、ヴァルキリさんのインプレッションです。
ブレーキの効きは申し分なしだそうです。
3〜4割ぐらいも制動力がアップしたかんじらしい。 

反面、かなり重さも感じるようです。
特にスタート時なんかはよくわかるようです。

 まあ、前後ともローターがこれだけデカくなればしょうがないでしょう。
しかもホイールが鍛造の超軽量ホイールから
鋳造ホイールになったので
そっちの影響も大きいでしょうしね。
あとはサーキットでどれぐらいのパフォーマンスを
発揮してくれるのかが楽しみですね。