インテR クロスミッション 装着作業の紹介です。

★インテRにクロスミッション装着★


あちこちのサーキットで走行会に参加しているN君のインテR。
ミニサーキットから本格的コースまで、いろんな所を走るので
最近ギア比に不満が出てきたようです。
N君のインテRは96スペックなのですが、ファイナルをノーマルの
4.400から98スペックの4.786に交換してあります。
1・2速の加速には満足しているのですが
3速以降がどうもカッタルイらしいのです。

そこでクロスミッションを装着しようということになり
イロイロ調べてみたのですが「コレッ!」というのが無いんです。
と、いうのもどのメーカーのキットも1速が
2速よりになる設定になっているんです。
N君は模擬レースにも出ているので1速でのスタートダッシュは必要不可欠。
1〜2速のつながりにも不満はないようなんです。
そんなN君の要望を聞きながら調べていくと・・・

いい物を見つけてしまいました。
なんと「OS技研」のクロスミッションは各ギアが単品で購入可能なんですよ!
単品といってもインプットとカウンターの2枚セットですけどね。

OS技研のクロスミッションは
  ・3速クロス(1・3・4速のギア比変更)
・4速クロス(1〜4速のギア比変更)
・5速クロス(1〜5速のギア比変更)
の3種類があるんです。
それぞれがギア比が違うもんですから
3・4速ギアは3種類のギア比が選べるんです。
これに5速クロスの5速ギアを組み合わせれば
3〜5速のクロスミッションが出来上がり!
ただし、単品での購入ですのでキットよりは割高になりますが・・・

各パーツが揃ったところで作業開始。
もちろん純正部品を交換してのオーバーホールもしてやりますよ。



 

エンジンルームのスペースが少ないホンダ車ですが
ミッションを降ろす作業は思ったほど面倒ではありません。
(NSXとなると話は別ですが・・・)
慣れればトヨタ車よりも早いかも?



 

カバーや補機類を外してギアをインプット・カウンターセットで
ケースから抜き取ります。



 

毎度おなじみ発泡ウレタンに包まれて入荷したOSのギア。



 

左から3速・4速・5速の各ギアです。
上側がインプット用で下側がカウンター用です。



 

今回はこれだけの純正部品も交換します。
ミッションをバラすことってそうそうあるもんじゃないから
ここはケチらずにド〜ンといっときます。



 

まずはインプットシャフトの作業から。
ハードに走っていたわりにはギアの欠けや磨耗も無く
比較的キレイな状態でしたね。



 

各パーツをインプットシャフトからバラします。
この車もNSXと同じように1・2速とリバースギアは
インプットシャフトに直切りになっています。
ですから1・2速のギア比を変更するときにはシャフトも交換になります。



 

5速ギアの比較です。


 
 

上が純正、下がOS製品です。
ギアの大きさの違いだけでなく、歯の厚みが違うのがわかりますか?
OS製のギアは純正よりかなりブ厚い歯になっています。
強度のことを考慮して作っているんでしょうね。



 

これは4速ギア。
歯の厚みの違いがよくわかります。



 

ギアの切ってある角度もけっこう違います。
あんまり真っ直ぐにしすぎると「ヒューン」という
ギア鳴りの音がでるようになってしまいます。
(この音もレーシーでカッコよかったりもしますが・・・)



 

お次は3速。



 

こちらも角度がけっこう違いますよねえ。



 

なんとDC2はシンクロリングが単品で購入できないんです!
ハブスリーブとセットでしか品番の設定がありません。
さほどハブスリーブは傷んでいなかったので
よけいな出費になってしまいました。
同じホンダ車でもNSXは単品がありますから
何か理由があるんでしょうかねえ。



 

インプットシャフトの組み付け完了!
ベアリングやシンクロだけでなくハブスリーブも交換したので
シャフト以外は全部新品になりました。



 

続いてはカウンターシャフトです。



 

まずはシャフトから全パーツを取り外します。



 

5速ギアの比較です。



 

上が純正、下がOS製品です。
カウンターシャフトは駆動される側になるので
ギアは純正品より大きくなります。



 

続いて4速ギアです。
やはり歯の1枚1枚がブ厚くなっていますね。



 

純正品だと鋳肌の部分もOS製品だとキレイに
切削加工が施されていますね。



 

お次は3速ギア。



 

こちらもキレイに加工されています。



 

カウンター側のシンクロもハブスリーブとセットです。
1〜2速用のハブスリーブになるのですが
スリーブがリバースのギアも兼用しています。



 

各パーツを組み込んでカウンターシャフトも完成!
こちらはシャフト以外にも1・2速のギアが再使用になります。



 

インプットシャフトとカウンターシャフトがかみ合わさるとこうなります。
右から5速・4速・3速・2速・リバース・1速の順です。
右側3セットのギアがOS製品です。



 

各シャフト・シフトフォークをケースに差し込みます。
あとはカバーを付ければ終了です。



 

今回交換した純正部品です。
シンクロがハブスリーブとセットだったので
普通より高くついてしまいました。


サーキットでのインプレッションはオーナーさんに後日聞くとして
まずは街乗りでのフィーリングから・・・
2速から3速へシフトアップした時の回転落ちが少なく
いかにもクロスミッションって感じのつながり具合です。
ナラシ中なので上まで引っ張ったわけではありませんが
サーキットではかなり効果がありそうですねえ。
2速・3速はよく使いますから・・・

ギア比変更後の回転差はというと
同じ車速の時で
速 800rpmアップ
速 850rpmアップ
速 600rpmアップ
と、なっています。
たかがこれだけと思うかもしれませんが
これだけ違えばかなり加速力の違いがでるもんなんですよ!