FD3S クロスミッション LSD ファイナルギア クラッチ装着作業の紹介です。

★3速クロス・LSD・ファイナルギア&クラッチ装着★


当店の走行会にいつも参加してくれているHi君。
まわりのFD勢がVマウントやら駆動系のチューニングやら
やっていくのを横目でみながら
足廻り・ブレーキ・タイヤのみという仕様のままがんばっていました。
しかし、チューニングをしたメンバーが
どんどんタイムアップしていくのに
自分のタイムはここのところ伸び悩み・・・
イライラがつのっていたようです。

ついに我慢の限界!
一気にまとめてやっちゃう決心をしたのです。

エンジン関係はFパイプとメタルキャタライザーに交換して
燃調はスポーツCPUにするという
ライトチューンにとどめて、Vマウントやタービン交換などの
禁断の世界は見送り。

そのかわり駆動系は思う存分いっちゃおう!という事で
・「OS」3速クロスミッション
・「OS」スーパーロックLSD
・4.3ファイナルギア
・エクセディハイパーシングルクラッチ
を一気に装着する事になりました。

たしかにクラッチ交換するにはミッションを降ろすから
クロスを組むのはついでと言えばついでだし。
FDはミッション降ろすのにパワープラントフレームを
外すからデフを降ろすのも簡単だし・・・

どうせならが積もり積もってスゴイことになってきました。
ウチでもここまで一気にやるのは初体験!
作業するほうもウデが鳴りますね。
部品が揃ったところで、作業開始!



車から降りたミッションとデフです。
作業の内容はニノさん号と同じなので、重複する事が多いため
ニノさんの時に紹介してない所を重点的に載せています。





まずはミッションから。
FDのミッションケースは何分割かになっているのですが
長〜いボルトでまとめて固定されています。
バラす時には何も心配ないんだけど
組み付ける時にはケースに塗ったシールパッキンが
乾いてしまわないようにスピーディーな作業が要求されます。

なにしろパッキンを塗ったケースをセットして
ギアやベアリングなどを組み込んで
またパッキン塗ってケースをセット・・・
という作業になるもんですから。





ニノさん号の時には結構ユルかったベアリングが
今回はかなりキツイ!
普通これぐらいだよねえ。





メインケースからインプットシャフトを外します。
これがけっこう大変。
知恵の輪状態でナナメにしながら抜き取ります。





FDのインプットシャフトは特別な形状をしています。
ギアの奥に見えるハブスリーブがかみ合う部分が
ケースの穴径より大きいもんで、一部をカットして抜けやすくしています。
(それでも知恵の輪ですけどね・・・)





カウンターシャフトも知恵の輪状態でかなり抜きにくい!




最後に取り出すアウトプットシャフト。
ケースの後ろに出ている部分がかなり長いので
これも取り出すのに苦労します。





いつもどうり発泡ウレタンにくるまれて入荷した
OSのクロスミッションです。





純正のカウンターシャフトとの比較です。
下側のOS製品は1・2・3速ギアのきり方がかなり違います。
歯の1枚1枚が太くなっていますよねえ。





一番左側のギアは純正のインプットシャフトとかみ合う
カウンターギアなので、純正と同じきり方・太さになっています。
ニノさん号ではカウンターシャフトのギアが欠けていたので
FDは元々カウンターシャフトが弱いのかもしれません。
OS製品はそのへんの強度を考慮して太くしてあるんでしょうね。





今回交換する純正パーツです。
シンクロやベアリングはもちろん全交換。
そのうえシフトフォーク等も交換してやります。





こちらはミッション・デフに使う調整用のシムです。
測定して選択する部分がけっこうあるので
かなりの枚数になりますね。





アウトプットシャフト側ギアの比較です。
左側がOS製品です。
太さの違いがよくわかりますね。



 

調整用のシムはこういったところに使います。
ケースとシャフト側の寸法を測り、その寸法に合わせて
シムの厚みを選択してやります。





各パーツを交換して組みあがったアウトプットシャフト。
上に並んでいるのが今回交換したパーツです。
シンクロだけでなくハブスリーブも交換しました。





ケースを傷つけないように注意しながら
インプットシャフトをはめ込みます。
もちろん入れる時も知恵の輪です。





インプットシャフトとアウトプットシャフトがケース内で無事合体!





ここがOS製品のハナマルなポイント!
カウンターギアとシャフトが分割式なのです。
それがなんでハナマルなのかと言うと・・・





先にギアだけをケースの中に入れておいて
あとからシャフトを差し込むことができるからなんですよ。
カウンターシャフトは外す時に知恵の輪状態で苦労しましたから
一体式だと入れる時にもその苦労が・・・





カウンターシャフトが合体してケース内は終了です。
あとは取り外した5速ギアやカバーを組み込んで完了です。





今回交換したギア以外の純正パーツ。
ここまで交換すると、純正部品とはいえけっこうな金額に・・・





おなじみエクセディのクラッチです。
ムラサキのカバーがカッコイイですよね。





続いてはデフです。





カバーを外してデフを取り出します。
今回はOSのスーパーロックLSDに加えて
ファイナルギアも交換してやります。



 

新旧のリングギアです。
左側が4.1、右の白っぽいのが4.3です。





新品のサイドベアリングとリングギアを
LSD本体に組み付けます。





コンパニオンフランジをとりはずして
ピニオンシャフトをケースから抜き取ります。





ピニオンシャフトに入るスペーサーは
新品に比べるとこれぐらいツブれています。





ピニオンシャフト・LSD本体をくみこんで
いよいよ歯当たりの調整です。
オレンジ色の光明丹がハガレている部分が
ギア同士のかみ合っているポイントなんです。
ここがセンターにくるようにピニオンシャフトの
シムの厚みを変えてやります。
ただし交換するためには全部バラさないといけないので
一発で決まらない時にはバラして・組み込んでを
何度も繰り返すハメになります・・・

この調整が終われば、あとはカバーやオイルシールをセットするだけ。
デフの作業も完了です。





ここでオマケの作業。
フューエルフィルターの交換です。
この部品はデフキャリアの上に隠れているので
キャリアが降りている今がチャ〜ンス!





キャリアを車輌にセットして
取り外した補機類を付ければ完了です。





パワープラントフレームはマツダスピードの製品に交換。
強度がアップするようですが、見た目での違いはわかりません。
色の違いはよくわかりますけど・・・





赤いフレームが目立ちますねえ。
車を降ろしてしまうと見えませんけどね・・・


さあ、これでHi君のFDも戦闘力アップです。
走行会でどれぐらいのパフォーマンスを
見せてくれるのか今から楽しみですねえ。
一度にまとめてやっちゃったので
車に慣れるのは大変でしょうけど・・・
まあ、パワーもちょこっと上がっているんだから
タイムアップは確実ですよねっ、Hi君!