AE86 TRDクロスミッション装着作業の紹介です。

TRD3速クロス装着★


ボロハチ1号も「ぼちぼちミッションのオーバーホールが
したいなあ。」と思い始めて、はや数年。
やっと重い腰を上げることにしました。
最近はほとんどTIサーキット専用車と化していますので、
ちょっと思い切ったことをやってみようと計画。
ファイナルを変更してクロスミッションにすることにしました。
クロスはどこのにしようか、ファイナルはいくつにしようかと、
さんざん悩んだ結果、TRDの3速クロス+4.778ファイナルに決定!
クロスはTRDの5速も考えたのですが、予算の関係上3速にしました。
他にもシンクロやベアリング等の純正部品や、リングギア等も
買わないといけませんからね。

各ギア比は下記のように変わります。
速  3.587 > 2.630
速  2.022 > 1.834
速以降は純正と同じ。
ファイナル  4.300 > 4.778    

各ギアにファイナルをかけてみると。
速  15.424 > 12.566
速   8.695 > 8.763 
速   5.951 > 6.613 
速   4.300 > 4.778 
速   3.702 > 4.114 
と、なります。
2速がノーマルとほぼ同等のレベルになっており、1速が2速よりに
あがって、3速以降は2速よりに下がってきています。
これにより1速は発進が厳しくなって、3速以降は加速が
よくなってくるパターンになります。
はたしてTIサーキットにギア比が合うか?
楽しみでもあり、不安でもありといったところですね。

今回は先にファイナルのみを交換して、その直後にミッションを
載せました。
ファイナルのほうは作業にいろいろありまして・・・
ファイナル交換編をご覧ください。)
ミッションは予備のものを持っていたので、それに組付けてから
車に載せ替えました。

今回シンクロとベアリングは豪勢に全交換の予定で
注文しましたが、追加部品が出ても予備ミッションなので
入ってくるのに時間がかかっても構いません。
それでは作業開始です。





TRDのクロスはこんな箱に入ってきます。





箱を開けるとこんなかんじ。
どうやら5速クロスと共通の箱のようで、3速クロスだと
開きの部分があります。
名称は「3速クロス」ですが実際には3速ギアは変わりません。
1・2速のギアを交換してギア比を3速に近づけることで、1〜3速が
クロス化されるので「3速クロス」と呼ばれます。
ですからメインシャフト側のギアは1・2速の2個しか、
キットには含まれていません。
カウンター側は純正品が5速とリバース以外は一体物となっており、
ギア単品で交換できないためセットでキットに入っています。





純正のカウンターギアをバラシた状態です。
下に並んでいるのがバラせる5速とリバースのギアです。
カウンターに一体となっているギアは左から
「カウンターギア」・「3速ギア」・「2速ギア」・「1速ギア」
の順番になっています。
ハチロクのミッションは4速は直結になるため、
「4速ギア」というものは存在しません。





こちらがTRDのカウンターギアです。
純正品と違いカウンターシャフトにスプラインではまり込む
分割式になっており、ギアの間にいれるスペーサーもあります。
これは「5速クロス」とギアの互換性を持たせるためで、
メインとカウンターのギアをセットで交換できます。
1速は「3速クロス」用で2・3速は「5速クロス」用等といった
組み合せも、やろうと思えば可能になります。
金額がけっこうかかりますが・・・





シャフトに各カウンターギアを組み込んだ状態です。
左のカウンターギアと3速に比べて、2速と1速はギアの切り方が
ノーマルと明らかに違っています。





1速ギアの奥にスナップリングが入っているのが見えますか?
あらかじめシャフトにスナップリングを嵌めておいて、1速ギアの
ストッパーの役目をしています。
最初、カウンターギアからはめていって、スナップリングのはめる位置が
奥過ぎて入らないので、逆だと気付きました。
逆からでもすんなりはいるので、気をつけましょう。





リバースギアと5速ギアを組み込んで、カウンター完成です。
上の純正品とくらべれば、1・2速ギアの角度の違いが
よくわかると思います。
このギアの切り方の違いのせいで1・2速はミッションから
「ヒューン」といったかんじの音が出るようになりました。
街乗りだとうるさく感じるかもしれませんが、けっこう
レーシーなかんじで個人的には気に入っています。

つづいてメインシャフト側の作業です。





まずは1速ギアの比較です。
左がTRDで、右がノーマルです。
このギアはアウトプットシャフトにはまるので、駆動される側に
なりますから、TRDのほうが純正より小さくなっています。





こうやって並べると大きさの違いがよくわかります。
カウンターと同じようにギアの切り方も角度が全然違います。





こちらが2速ギアです。
同じく左がTRDで、右が純正品です。





これもこうやって並べれば大きさの違いがわかります。
1速に比べてギア比の変化が少ない分、差は少なくなっています。





シンクロ・ベアリング等を交換後、インプットシャフトと
組合せてケースにセットした状態です。





3速ギアはハブスリーブのはまる歯の部分が、けっこう傷んでいたので
追加で純正部品で新品にしました。
これで1〜3速までは新品のギアになりました。





カウンターもセットした状態です。
やはり1・2速のギアの角度が目をひきますねえ。





あとはカバーを取付け、補機類を付ければ完成です。





今回交換した部品の全てです。
3速ギアだけでなく、1速>2速と3速>4速のハブスリーブも
追加で交換しました。
あとは当初の予定どうり、ベアリングを全数とシンクロリングです。
5速はどうでもいいのでシンクロは変えませんでした。

さあこれでクロスミッション完成です。
3・4速が加速重視になったので、TIサーキットでどこまで
いけるか楽しみです。

「サーキットインプレッション」
結果から先に言うと、ファイナルが4.556のほうが
全体的に合っていたかもしれないです。
どちらにしようか迷ったあげく、2速がノーマル同等になるということで
4.778を選んだのですが(1速の発進も少しだけ考慮して。)
若干ですが1速よりになっているせいか、2速の吹けきりが
早く、使いにくくなったように思います。(ギアチェンジが忙しい。)
ストレートでは4速で7000rpm以上回っており、
予想より上の回転まで使っていました。
(予想では7000rpmまでいかないと思っていました。)
今回は自己ベストの1秒落ちのタイムしかでなかったのに
この状況だと、タイムアップを狙った時(車速も当然あがりますよね。)
5速を使わないといけない事になりそうで・・・
でも、5速にいれた瞬間にブレーキング開始!
って、パターンになっちゃいそうです。

ファイナルを4.556に換えるかどうかはもう何度か走ってみてから
決めることにしようかと思っています。
4.778の3速・4速の加速は捨てがたいし・・・
換えたらまた報告します。
ギア比っていうのはなかなか思いどうりにはならないもんですねえ。
こっちがよくなれば、あっちがダメになるってパターンです。